2008年03月14日

第37回目『春の魚』

サワラは漢字で魚偏に春という字を当てる。サバ科に属し全長1mに達する大型魚で、背側一面へ青灰色の斑点があり、細長くスマートなのが特徴だろう。名称の由来は大きな割に狭い腹(サハラ)がなまってついたという。関西では若魚の呼び名をサゴシといい狭い腰から出た名だという。

旬は年2回あり春の彼岸に獲れるのを「上りサワラ」、秋のを「下りサワラ」と称し、ともに高級魚として食卓を賑わす。よく引き締まった身は照り焼き、味噌漬けなどにするが、新鮮ならサシミにしてもうまい。

魚は焼き物、煮付けなどに調理して時間をおくと水分が飛び身も固くなってしまう性質がある。ところがサワラは柔らかいまま長時間保てるので、仕出し料理や弁当のおかずに最高の素材だ。珍味のカラスミといえばボラ卵巣の塩蔵から作るが、江戸時代の古い文献によると昔はサワラの卵巣から作られていたらしい。それほど漁獲量も多かったのだろう。

四国周辺では冬場に太平洋岸で暮らすが、水温が上昇してくる4〜6月、瀬戸内海へ産卵のため大挙して入ってきたところを御用になり市場へ多く出回る。同じ時期にイワシ、イカナゴ、サバなども内海へ回遊してくるので、エサを追ってきたついでに産卵をすますのかもしれない。


※本コラムは小里哲也氏が氏の徳島新聞かわら版に2003年5月〜2007年2月に寄稿したものを順不同にて掲載させていただいたものです。


posted by kozato at 08:47 | 日記


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